COLUMN
子どもの動画をYouTubeやSNSに公開しても大丈夫?育児動画の注意点
育児動画の注意点を確認し、子どもの安全とプライバシーを守りましょう。本名や生活圏の特定、入浴・病気に関する映像、第三者の映り込みなど、撮影前と投稿前に確認したいポイントを解説します。

子どもが初めて歩いた日、夢中になって遊ぶ姿、家族と笑い合う時間など、育児動画には、そのときにしか残せない大切な瞬間があります。
成長した子どもが結婚するときや、自分が親になったときに見返せば、家族にとってかけがえのない記録になるでしょう。親が亡くなった後も、声や表情が残った動画は、大切な思い出として受け継ぐことができます。
一方、YouTubeやSNSへ公開した動画は、家族や友人だけが見るとは限りません。
純粋に「子どもがかわいい」と感じて見る人、自分の子どもと同じ病気や発達について知りたい人がいる一方で、保存や転載など、投稿者が想定していない目的で見る人がいる可能性もあります。
本名、通っている園や学校、よく利用する公園などの情報が組み合わさると、住んでいる地域や生活時間を特定されるおそれがあります。また、子ども本人が公開を嫌がっている場合や、保護者間で意見が分かれている場合は、いったん投稿を止める判断も必要です。
育児動画は、必ずしも不特定多数へ公開する必要はありません。家族や友人との共有が目的なら、限定公開などを利用する方法もあります。
この記事では、育児動画の注意点として、子どもの動画をYouTubeやSNSへ公開するときに確認したいことや、子どもの気持ちとプライバシーを守る方法について解説します。
この記事で分かること
✓ 育児動画を公開する前に確認したいこと
✓ 本名や住所、園・学校などを特定されにくくする方法
✓ 子ども本人が公開を嫌がった場合の対応
✓ 保護者間で公開について意見が異なる場合の考え方
✓ 入浴・病気・発達に関する動画の注意点
✓ ほかの子どもや保護者、スタッフが映った場合の対応
✓ モザイクや音声加工で個人情報を隠す方法
✓ コメント欄や公開範囲の設定方法
✓ 育児動画を家族の思い出として安全に残す方法
✓ 育児動画の編集を外注するときの確認事項
目次
1.育児動画の注意点|公開する前に考えたいこと
2.子どもの本名や生活圏を特定されないための対策
3.子ども本人の気持ちと公開への同意
4.保護者間で公開について意見が異なる場合
5.公開を避けたほうがよい育児動画
6.入浴・病気・発達に関する動画の注意点
7.園・学校・習い事・病院で撮影するときの注意点
8.ほかの子どもや保護者が映った場合の対応
9.モザイク・音声加工で個人情報を隠す方法
10.コメント欄と公開範囲の設定
11.公開せずに家族や友人と動画を共有する方法
12.育児動画の編集を外注するときの確認事項
13.育児動画を家族の思い出として残すメリット
14.まとめ
1.育児動画の注意点|公開する前に考えたいこと
子どもの成長を動画に残すことと、その動画をYouTubeやSNSで不特定多数へ公開することは、分けて考える必要があります。
撮影した時点では問題がないように見えても、公開後に動画が保存・転載されたり、複数の情報から生活圏を推測されたりする可能性があります。
まずは、誰に見てもらうための動画なのか、公開する必要があるのかを考えましょう。
撮影することと公開することは違う
家族の思い出として撮影するだけであれば、動画をインターネット上へ公開する必要はありません。
YouTubeやSNSへ投稿すると、家族や知人だけでなく、面識のない人も視聴できる状態になります。公開範囲によっては、動画を保存されたり、別の場所へ転載されたりする可能性もあります。
✓ 家族の思い出として残したい
✓ 離れて暮らす親族と共有したい
✓ 同じ年齢の子どもを育てる人へ情報を届けたい
✓ 商品やおもちゃを紹介したい
✓ 育児チャンネルとして多くの人に見てもらいたい
目的によって、適切な公開方法は異なります。家族や親しい友人との共有が目的なら、一般公開以外の方法も検討しましょう。
一度公開した動画を完全に回収することは難しい
投稿した動画は後から削除できますが、公開中に誰かが保存した動画や画像まで、すべて消せるとは限りません。
動画の一部分を切り抜いて転載されたり、子どもの表情が画像として保存されたりすることも考えられます。
「問題が起きたら削除すればよい」と考えるのではなく、公開前に次の点を確認することが大切です。
✓ 子どもの本名や誕生日が分からないか
✓ 住所や生活圏を推測できる情報がないか
✓ 園や学校、習い事を特定できないか
✓ 裸や下着姿など、保存されたくない場面がないか
✓ 子どもが成長してから見られても困らない内容か
✓ ほかの子どもや保護者が映っていないか
少しでも不安がある場合は、該当部分をカットしたり、モザイクや音声加工を加えたりしてから公開しましょう。
子どもの安全を最優先にする
かわいい子どもの姿を多くの人に見てもらいたいと感じることは、自然なことです。
しかし、再生回数やコメント数を増やすことよりも、子どもの安全と気持ちを優先する必要があります。
撮影時に楽しそうにしていても、その動画を不特定多数に見られることまで理解しているとは限りません。現在は嫌がっていなくても、成長後に公開されたくなかったと感じる可能性もあります。
投稿するか迷ったときは、「公開しても問題がないか」ではなく、「この動画を公開する必要があるか」という視点で考えましょう。
2.子どもの本名や生活圏を特定されないための対策
動画の中で住所を直接話していなくても、映像、音声、投稿文などに含まれる複数の情報を組み合わせることで、子どもの本名や生活圏を推測される可能性があります。
一つひとつは問題がないように見える情報でも、過去の投稿と照らし合わせると、園や学校、自宅の場所まで絞り込まれることがあります。
本名はフルネームで公開しない
子どもが本名で活動している場合でも、フルネームの公開は避けたほうが安全です。
動画内で呼んでいる名前だけでなく、タイトル、概要欄、字幕、持ち物なども確認しましょう。
✓ 名札やネームプレート
✓ 通園バッグや上履きに書かれた名前
✓ 病院の診察券や薬の袋
✓ 賞状や作品に書かれた氏名
✓ 宅配便の伝票や郵便物
✓ スマートフォンの通知画面
✓ 家族が子どものフルネームを呼ぶ音声
映像にモザイクをかけても、会話の中で本名が聞こえていれば特定につながります。必要に応じて、該当部分の音声をカットしたり、効果音を重ねたりしましょう。
園・学校・習い事が分かる情報を映さない
制服、体操服、園バッグ、校章などは、通っている園や学校を特定する手掛かりになります。
建物を直接映していなくても、運動会の看板、配布物、送迎バス、習い事のユニフォームなどから分かることがあります。
✓ 制服や体操服の校章
✓ 園や学校の名前が入った持ち物
✓ 行事名や開催日が書かれた案内
✓ 教室や施設内の掲示物
✓ 送迎バスの名称や経路
✓ 習い事の教室名やチーム名
✓ 名札を付けたままの状態
園や学校の近くで撮影した動画を、登園・登校時間に合わせて投稿することも避けましょう。施設の特定に加えて、子どもの行動時間まで推測される可能性があります。
背景や音声から場所を特定されることがある
公園や自宅周辺で撮影するときは、子どもだけでなく背景にも注意が必要です。
店名、駅名、バス停、道路標識、マンション名などが映ると、撮影場所を絞り込みやすくなります。
✓ 電柱や道路標識に書かれた地名
✓ 店舗や施設の看板
✓ 駅名やバス停の名称
✓ マンションや団地の外観
✓ 自宅の窓から見える景色
✓ 車のナンバープレート
✓ 家族の会話に含まれる地名
✓ 防災無線や駅のアナウンス
窓、鏡、車体、スマートフォンの画面などへの映り込みも確認しましょう。画面の中心にない情報は見落としやすいため、投稿前に動画を一時停止しながら、画面の端まで確認する必要があります。
撮影場所から離れてから投稿する
現在いる公園や施設からリアルタイムで動画を投稿すると、子どもがその場所にいることを知らせる可能性があります。
「毎週土曜日の午前中に同じ公園へ行く」など、決まった行動を繰り返し公開することも避けましょう。
投稿する場合は、撮影場所から離れた後や、時間を空けてから公開する方法があります。位置情報が記録されていないかも確認しておくと安心です。
警察庁も、一つのサイトだけでは特定できない情報であっても、複数のサイトに掲載された情報を集めることで個人が特定される可能性があると注意を呼び掛けています。
3.子ども本人の気持ちと公開への同意
親が撮影や公開を希望していても、動画に映るのは子ども本人です。
子どもが自分の気持ちを伝えられる年齢であれば、撮影してよいかだけでなく、YouTubeやSNSでほかの人に見せてもよいかを確認しましょう。
撮影と公開について分けて確認する
子どもは撮影されることを楽しんでいても、その動画が不特定多数へ公開されることまでは理解していない場合があります。
「動画を撮ってもよい?」という確認だけではなく、年齢に合わせた言葉で公開についても説明しましょう。
✓ この動画をYouTubeやSNSへ投稿してもよいか
✓ 知らない人が見る可能性があること
✓ 顔や声が公開されること
✓ 家族以外の人からコメントされる可能性があること
✓ 一度公開すると保存や転載をされる可能性があること
低年齢の子どもには、「この動画を知らない人にも見せてよい?」など、理解しやすい言葉で聞く方法があります。
嫌がった時点で撮影や公開をやめる
子どもが嫌がっている場合は、撮影を続けたり、公開を説得したりしないことが大切です。
✓ カメラから顔を背ける
✓ 撮影をやめてほしいと言う
✓ 隠れたり逃げたりする
✓ 表情が硬くなる
✓ 撮影中に泣き出す
✓ 投稿した動画を消してほしいと言う
はっきり「嫌」と言えない年齢でも、表情や行動に抵抗が表れていることがあります。
以前は公開に同意していても、成長して気持ちが変わる場合があります。子どもから削除してほしいと言われたときは、過去の動画も含めて公開を停止したり、削除したりする対応を検討しましょう。
おもちゃや報酬で無理に出演させない
動画に出演することと引き換えに、おもちゃやお菓子を与える方法には注意が必要です。
子どもが動画の公開範囲や将来への影響を十分に理解しないまま、報酬を理由に撮影へ応じることがあります。
撮影回数や撮影時間が増えると、子どもにとって動画出演が負担になる可能性もあります。撮影を嫌がったときに断れる環境をつくり、日常生活や遊びを優先しましょう。
赤ちゃんや意思を確認できない年齢では慎重に判断する
赤ちゃんなど、本人に公開の意思を確認できない場合は、保護者が将来の影響まで考えて判断する必要があります。
撮影した動画をすぐに一般公開せず、家族用として保存しておく方法もあります。子どもが成長し、公開について理解できるようになってから、一緒に見直すこともできるでしょう。
顔を出さずに手元や後ろ姿だけを使用する、名前を出さない、限定公開にするなど、公開範囲を抑える方法もあります。
児童の権利に関する条約では、子どもが自分に影響する事柄について意見を表明し、その意見が年齢や成熟度に応じて考慮される権利が定められています。育児動画の公開でも、子どもの気持ちを確認し、尊重する姿勢が重要です。
4.保護者間で公開について意見が異なる場合
夫婦や家族の間で、育児動画を公開してよいか意見が分かれることがあります。
特に離婚・別居中の場合は、一方の保護者が公開を希望し、もう一方が子どもの安全やプライバシーを心配して反対するケースも考えられます。
意見が一致していない状態で、どちらかが勝手に公開することは避けましょう。
保護者間で合意できるまで一般公開を止める
子どもの顔や名前、生活の様子を一度公開すると、後から完全に回収できるとは限りません。
保護者間で意見が異なる場合は、公開を急がず、次の点を話し合いましょう。
✓ 子どもの顔を出すか
✓ 本名や愛称を使用するか
✓ 園や学校、生活圏につながる情報を出さないか
✓ どのような場面まで公開するか
✓ YouTubeやSNSのどこへ投稿するか
✓ 一般公開・限定公開のどちらにするか
✓ 子どもが嫌がった場合に削除するか
✓ 投稿した動画を収益化するか
どちらか一方でも強い不安を感じている場合は、一般公開をいったん止めるほうが安全です。
子どもの意見も年齢に応じて確認する
子どもが自分の気持ちを伝えられる年齢であれば、公開について本人の意見も確認しましょう。
ただし、保護者同士の意見が対立しているときに、「お父さんとお母さんのどちらが正しいと思う?」などと選ばせることは避ける必要があります。
子どもには、保護者間の問題を判断させるのではなく、自分の動画が公開されることについてどう感じるかを聞きます。
✓ 顔が映った動画を知らない人に見られてもよいか
✓ 友達や先生に見られても嫌ではないか
✓ 公開したくない場面がないか
✓ すでに公開している動画を残したいか
✓ 動画を削除してほしいと思っていないか
子どもが迷っている場合や嫌がっている場合は、公開しない判断を優先しましょう。
意思を確認できない年齢なら撮影だけにする
赤ちゃんなど、本人の意思を確認できない年齢では、急いで公開する必要はありません。
成長の記録として撮影し、家族だけが見られる場所へ保存しておけば、思い出は残せます。保護者間で合意できた後や、子どもが成長して意思を確認できるようになってから、公開するか検討することもできます。
動画を公開しなくても、撮影した時間や家族の思い出の価値が失われるわけではありません。
公開済みの動画についても話し合う
すでに一方の保護者が動画を公開している場合は、新しい投稿を止めるだけでなく、過去の動画をどうするかも確認しましょう。
✓ 一般公開から限定公開へ変更する
✓ 子どもの顔や個人情報が分かる動画を削除する
✓ モザイクを入れた動画へ差し替える
✓ タイトルや概要欄から本名を削除する
✓ 園や学校、生活圏が分かる部分を編集する
当事者同士で解決することが難しい場合や、削除をめぐって大きなトラブルになっている場合は、公開を続けたままにせず、必要に応じて弁護士などの専門家へ相談しましょう。
5.公開を避けたほうがよい育児動画
育児動画の注意点として、公開する場面を慎重に選ぶことも大切です。家族にとっては日常の一場面でも、不特定多数が見る場所へ公開するには適さない映像があります。
特に、子どもの裸や下着姿、排せつ、嘔吐、診察などは、本人の尊厳やプライバシーに深く関わるため、撮影できたとしても公開は避けましょう。
裸・下着姿・着替えの場面
乳幼児であっても、裸や下着姿を一般公開することは避ける必要があります。
✓ おむつだけで過ごしている姿
✓ おむつを交換している場面
✓ 着替えの途中
✓ 入浴中の裸
✓ トイレトレーニング
✓ 水着がずれ、身体の一部が見えている映像
モザイクをかければ必ず公開できるわけではありません。元の動画が流出する可能性や、映像全体から裸であることが分かる場合もあるため、該当する場面自体を使用しないほうが安全です。
排せつ・嘔吐・診察の場面
トイレ、排せつ、嘔吐、診察中の映像は、子どもの健康状態や身体に関する非常に私的な情報です。
育児の大変さや病気の経過を伝える目的であっても、子どもの顔、身体、苦しんでいる様子まで公開する必要があるか慎重に考えましょう。
✓ トイレや排せつの様子
✓ おむつの中身
✓ 嘔吐している場面
✓ 診察や処置を受けている場面
✓ 傷口や患部のアップ
✓ 医師から診断内容を告げられている場面
✓ 診察券、処方箋、検査結果
症状や育児経験を共有したい場合は、実際の場面を見せず、保護者が後から説明する方法があります。病院名、診察券番号、子どもの氏名なども映さないようにしましょう。
失敗や泣いている姿は内容を見て判断する
転んだ後に自分で立ち上がる姿や、悔しくて泣いた後に挑戦する姿などは、子どもの成長が伝わる大切な記録になることがあります。
そのため、失敗した場面や泣いている姿を、すべて公開してはいけないわけではありません。
ただし、次のような動画は避けましょう。
✓ 強く泣いている子どもへ撮影を続ける
✓ 失敗を繰り返し見せて笑いものにする
✓ 失敗した瞬間を強調して編集する
✓ 怒られている姿や罰を受けている様子を公開する
✓ おねしょや失敗を本人の許可なく話す
✓ 子どもが嫌がっているのに撮影をやめない
公開するときは、子どもが成長してから見ても傷つかない内容か、友達や学校の人に見られても困らないかを考えましょう。
危険な行動を撮影のためにさせない
再生回数を増やすために、子どもへ危険ないたずらや無理な挑戦をさせてはいけません。
✓ 高い場所から飛び降りさせる
✓ 危険な物を持たせる
✓ 強い刺激を与えて反応を見る
✓ 恐怖を感じる状況をつくる
✓ 食べられない物や刺激物を口にさせる
✓ 子ども同士のけんかを止めずに撮影する
偶然危険な場面が起きた場合も、撮影を優先せず、子どもの安全を確保することが第一です。
投稿先のルールに違反する可能性もある
YouTubeでは、ヌードや性的なコンテンツ、子どもの安全を害するコンテンツなどに関するルールが設けられています。
家庭内で撮影した育児記録であっても、内容によっては削除、年齢制限、違反警告などの対象になる可能性があります。限定公開や非公開の動画にも、YouTubeのコミュニティガイドラインが適用されます。
投稿できるかどうかだけで判断せず、子どもの安全、尊厳、将来への影響を考えて公開する映像を選びましょう。
参考:YouTubeのコミュニティガイドライン|YouTube公式ヘルプ
6.入浴・病気・発達に関する動画の注意点
入浴剤やおもちゃの紹介、予防接種の記録、病気や発達についての体験談など、育児動画には子どもの身体や健康に関する内容が含まれることがあります。
同じ経験をしている家庭の参考になる一方で、子どものプライバシーや尊厳を損なったり、誤った医療情報として受け取られたりする可能性もあります。
入浴動画は水着を着用して撮影する
入浴剤やお風呂用のおもちゃを紹介するために、入浴の様子を撮影したい場合もあるでしょう。
その場合は裸で撮影せず、水着や露出の少ない衣服を着用し、身体を必要以上に映さない構成にします。
✓ 入浴前から水着を着用する
✓ 胸元や下半身が映らない画角にする
✓ 子どもの全身より、おもちゃや手元を中心に撮影する
✓ 水着がずれていないか撮影中も確認する
✓ 鏡や浴室設備への映り込みを確認する
✓ 脱衣所や着替えの場面は撮影しない
水着を着ていても、子ども本人が嫌がっている場合は撮影や公開をやめましょう。動画の目的が商品の紹介であれば、実際に入浴している子どもの全身を映さなくても、浴槽と商品、遊んでいる手元だけで内容を伝えられます。
病院での撮影は事前に許可を得る
病院や診療所は、自由に撮影できる場所ではありません。
予防接種などの様子を記録したい場合は、事前に医療機関へ撮影と公開の可否を確認しましょう。撮影の許可を得ても、公開まで許可されたとは限らないため、YouTubeやSNSへ投稿する予定があることも伝える必要があります。
✓ 医療機関へ撮影してよいか確認する
✓ YouTubeやSNSへの公開についても確認する
✓ 医師、看護師、スタッフの顔や声を無断で使用しない
✓ ほかの患者や付き添いの人を映さない
✓ カルテやパソコン画面を映さない
✓ 病院名や診察券番号などを隠す
✓ 診療やほかの患者の妨げにならないようにする
医療機関が撮影を認めていても、子どもが強く怖がったり泣いたりしている場合は、撮影よりも付き添うことを優先しましょう。
病気や発達について公開する前に考える
子どもの病気や発達について発信すると、同じ悩みを持つ保護者の参考になることがあります。
一方で、病名、障害、服薬、通院歴などは、本人にとって非常に重要な情報です。幼い時期に保護者が公開した内容を、成長後の本人が削除したいと感じる可能性もあります。
✓ 正式な病名や診断結果をどこまで出すか
✓ 子どもの顔と病名を結び付けてよいか
✓ 病院名や担当医を公開しないか
✓ 検査結果や書類に個人情報がないか
✓ 園や学校での生活に影響しないか
✓ 成長後に友達や第三者から見られても問題がないか
伝える必要がある場合は、顔を出さない、仮名を使う、診断書を直接映さないなど、子どもを特定されにくくする方法を検討しましょう。
個人の体験と一般的な医療情報を分ける
自分の子どもに効果があった方法でも、ほかの子どもにも同じ結果が出るとは限りません。
動画内では、「この方法で治る」「この症状なら必ずこの病気」などと断定せず、個人の体験であることを明確にしましょう。
✓ 診断や治療を自己判断で勧めない
✓ 薬や治療の中止を呼び掛けない
✓ 医師から聞いた内容と自分の感想を分ける
✓ 情報の確認日と出典を記載する
✓ 医療機関や公的機関の最新情報を確認する
✓ 詳細は医師などの専門家へ相談するよう案内する
AIが作成した説明や検索結果だけを根拠にせず、厚生労働省、自治体、医療機関などの一次情報を確認することも重要です。
YouTubeでは、地域の公衆衛生機関が示す情報と矛盾し、重大な危害につながる可能性のある医学的な誤情報を認めていません。
参考:医学的に誤った情報に関するポリシー|YouTube公式ヘルプ
7.園・学校・習い事・病院で撮影するときの注意点
園、学校、習い事、病院などで撮影すると、自分の子どもだけでなく、ほかの子ども、保護者、先生、スタッフが映り込む可能性があります。
施設内で撮影できたとしても、その映像をYouTubeやSNSへ公開してよいとは限りません。撮影と公開を分けて確認する必要があります。
施設の撮影ルールを事前に確認する
撮影を始める前に、施設の案内や規約を確認しましょう。
✓ 写真や動画の撮影が認められているか
✓ 撮影できる場所や時間が決められていないか
✓ SNSやYouTubeへの投稿が禁止されていないか
✓ 商用利用や収益化が認められているか
✓ 三脚や照明、外部マイクを使用できるか
✓ ライブ配信が禁止されていないか
「家族の記録として撮影可能」と案内されていても、インターネット上への公開や収益化までは認められていない場合があります。
判断できない場合は、施設の担当者へ「YouTubeやSNSに公開する予定がある」と伝えたうえで確認しましょう。
ほかの子どもや保護者を映さない
運動会、発表会、送迎時間、待合室などでは、多くの人が画面に入りやすくなります。
自分の子どもを撮影していても、背景にいる人の顔、名札、会話などが記録されることがあります。
✓ ほかの子どもの顔や声
✓ 名札やゼッケンに書かれた氏名
✓ 保護者や兄弟姉妹の顔
✓ 先生やスタッフの顔と声
✓ 制服や園・学校の名称
✓ 掲示物や出席表
✓ 車のナンバープレート
✓ 待合室で呼ばれる患者名
ほかの人が映りにくい位置から撮影し、投稿前に画面全体と音声を確認しましょう。
映り込んだ場合は、顔や名札へモザイクをかけるだけでなく、会話や名前を呼ぶ音声も削除または加工します。
先生やスタッフにも公開の確認を取る
先生、講師、医師、看護師などが撮影を了承していても、顔や声をインターネット上へ公開してよいとは限りません。
動画へ使用したい場合は、次の内容を伝えて確認しましょう。
✓ 公開する媒体
✓ 一般公開か限定公開か
✓ チャンネルを収益化しているか
✓ 顔と声のどちらを使用するか
✓ 動画を公開する予定の時期
✓ 公開後に削除を希望した場合の対応
口頭でのやり取りだけでは認識が食い違う可能性があります。継続的に撮影する場合や、企業・施設を紹介する動画では、メールや同意書など、内容を確認できる形で残しておくと安心です。
行事のライブ配信は避ける
園や学校の行事をリアルタイムで配信すると、映してはいけない人や情報が突然画面に入る可能性があります。
録画した動画であれば投稿前に編集できますが、ライブ配信では、顔、氏名、会話、現在地などがそのまま公開されるおそれがあります。
施設が公式に実施する配信を除き、個人のアカウントから行事をライブ配信することは避けたほうが安全です。
撮影禁止の場所では撮影しない
モザイクをかける予定であっても、撮影そのものが禁止されている場所では撮影できません。
施設のルールは場所ごとに異なります。以前は撮影できた施設でも、ルールが変更されている場合があるため、撮影のたびに最新情報を確認しましょう。
テーマパークや商業施設などで子どもの動画を撮影する場合も、施設の撮影ルールと公開条件を確認する必要があります。
関連記事:テーマパークで動画撮影するときの注意点|撮影ルールと映り込み対策
8.ほかの子どもや保護者が映った場合の対応
育児動画では、自分の子どもを中心に撮影していても、ほかの子どもや保護者が偶然映り込むことがあります。
公園や施設などで撮影できたことと、映った人の顔や声をYouTubeやSNSで公開できることは同じではありません。
人物を確認できる状態で使用したい場合は、事前に本人や保護者へ公開について確認しましょう。
撮影前に公開予定を伝える
友達や親族の子どもと一緒に撮影する場合は、カメラを回す前に保護者へ説明します。
「記念として撮影する」とだけ伝えるのではなく、公開方法まで具体的に知らせましょう。
✓ YouTubeやSNSへ投稿すること
✓ 一般公開か限定公開か
✓ 顔や声を出すか
✓ 氏名や愛称を使用するか
✓ チャンネルを収益化しているか
✓ サムネイルにも顔を使用するか
✓ どのくらいの期間公開するか
撮影への同意を得ていても、インターネット上への公開やサムネイルへの使用までは了承していない場合があります。
継続的に出演してもらう場合や、収益化した動画に使用する場合は、メールや同意書など、確認した内容を残しておくと認識の違いを防ぎやすくなります。
許可を取れない場合は映像を使用しない
相手の保護者へ確認できない場合は、顔がはっきり分かる映像を使用しないほうが安全です。
次の方法で対応しましょう。
✓ 該当する場面をカットする
✓ ほかの人が映っていない部分へ画面を切り替える
✓ 顔や名札へモザイクをかける
✓ 後ろ姿でも人物を特定できる場合は隠す
✓ 名前を呼ぶ音声を削除する
✓ 会話へ効果音を重ねる
✓ 必要に応じて音声全体を使用しない
小さく映っている人物でも、制服、持ち物、撮影場所などから特定されることがあります。顔だけを確認するのではなく、服装や周囲の情報も見直しましょう。
集合写真や発表会の映像にも注意する
運動会や発表会などでは、自分の子どもだけを切り取ることが難しい場合があります。
施設が保護者による撮影を認めていても、その映像をSNSへ投稿してよいとは限りません。
集合写真やクラス全体の映像を使用すると、多くの家庭へ確認が必要になる可能性があります。自分の子どもだけが映るようにトリミングできない場合は、公開を見送ることも検討しましょう。
顔以外の個人情報も確認する
モザイクをかけた後も、次の情報が残っていないか確認します。
✓ 名前を呼んでいる音声
✓ 名札やゼッケン
✓ SNSのアカウント名
✓ 学校名やチーム名
✓ 車のナンバープレート
✓ 住所が書かれた郵便物
✓ 保護者同士の会話
✓ スマートフォンの画面
映像だけを確認すると、音声に含まれる名前や学校名を見落とすことがあります。投稿前には、画面を見ながら確認する作業と、音声だけを聞く作業を分けて行うと見つけやすくなります。
公開後に削除を求められたら速やかに対応する
事前に了承を得ていた場合でも、公開後に本人や保護者の気持ちが変わることがあります。
削除や修正を求められたときは、相手を説得して公開を続けるのではなく、いったん動画を非公開にし、該当部分のカットやモザイク処理を行いましょう。
公開前に確認を取るだけでなく、公開後の削除依頼にどのように対応するかも決めておくことが大切です。
9.モザイク・音声加工で個人情報を隠す方法
育児動画を公開する前に、子どもの本名、ほかの人の顔、園や学校の名称などが含まれていないか確認します。
個人情報が映っている場合は、顔だけに小さなモザイクを置くのではなく、人物の動きや背景に合わせて処理する必要があります。
顔や名札には強めのモザイクをかける
人物を特定できないようにするには、顔の一部分だけでなく、髪型や輪郭を含めて広めに隠します。
✓ 目だけでなく顔全体を隠す
✓ マスクの範囲を顔より少し大きくする
✓ 振り向いたときも顔が出ないようにする
✓ 名札やゼッケンにも別のモザイクを設定する
✓ 遠くに映った人物も拡大して確認する
✓ サムネイルにも同じ処理を行う
ぼかしが弱いと、顔立ちや文字を読み取れる場合があります。元の映像を知っている人が見ても人物を判断できない程度を目安に調整しましょう。
Premiere Proではマスクとトラッキングを使用する
Premiere Proでは、ブラーなどのエフェクトとマスクを組み合わせて、顔や物の一部分をぼかせます。
基本的な流れは次のとおりです。
1.タイムライン上で対象の動画を選択する
2.ブラーやモザイクに使用するエフェクトを適用する
3.楕円形やペンツールで隠したい部分を囲む
4.ぼかしの強さとマスクの大きさを調整する
5.マスクトラッキングで人物の動きに追従させる
6.動画を最初から最後まで再生してずれを確認する
人物が急に振り向いた場合や、ほかの人と重なった場合は、自動追跡が外れることがあります。その部分にはキーフレームを追加し、マスクの位置や大きさを手動で修正します。
最新のPremiereでは、人物や物を自動的に認識して追跡するオブジェクトマスクも利用できます。ただし、自動処理だけで完了とせず、書き出し前に全編を確認しましょう。
参考:Premiereでのオブジェクトマスク|Adobe公式ヘルプ
背景全体を軽くぼかす方法もある
公園、園や学校の周辺、自宅など、背景に個人情報が多い場合は、一つずつモザイクを置くよりも背景全体を軽くぼかす方法があります。
そのうえで、人物の顔、名札、スマートフォンの画面など、特に隠す必要がある部分へ強いモザイクを追加すると、見落としを減らせます。
✓ 背景全体には軽いぼかし
✓ 他人の顔には強いモザイク
✓ 名札や住所には読み取れない強さのモザイク
✓ スマートフォンや書類には広めのマスク
✓ 重要ではない背景はトリミングまたはカット
背景をぼかしすぎると動画が見づらくなるため、個人情報が多い場面は無理に使用せず、別の映像へ差し替えることも検討しましょう。
画面のトリミングや画像の重ね合わせも活用する
短時間だけ情報が映る場合は、モザイク以外の方法でも隠せます。
✓ 画面を拡大して不要な部分を外へ出す
✓ 子どもだけが映るようにトリミングする
✓ イラストやテロップを重ねる
✓ 別の映像へ切り替える
✓ 静止画や商品画像を挿入する
✓ 該当部分を削除する
顔や住所が一瞬だけ映る場面では、複雑な追跡処理を行うより、その場面自体をカットするほうが確実な場合があります。
名前や会話には音声加工を行う
映像を隠しても、音声に本名、園名、地名などが残っていると、個人情報を守れません。
✓ 名前を呼んでいる部分を無音にする
✓ 効果音を重ねる
✓ 該当する会話をカットする
✓ 別のナレーションへ差し替える
✓ 必要に応じて声全体を加工する
声の高さを少し変えるだけでは、話し方や内容から人物を判断できることがあります。名前や住所などは、聞き取れないように完全に削除または置き換えましょう。
書き出した動画をもう一度確認する
編集画面では問題がないように見えても、書き出した動画で一瞬だけモザイクが外れていることがあります。
✓ 動画を最初から最後まで通常速度で確認する
✓ モザイクを設定した場面を低速で確認する
✓ 一時停止して文字を読み取れないか確認する
✓ 映像を見ずに音声だけを聞く
✓ サムネイルと概要欄も確認する
✓ 可能であれば別の人にも確認してもらう
元の動画を何度も見ている編集者は、内容に慣れて見落としやすくなることがあります。少し時間を空けてから最終確認する方法も有効です。
💡編集者のワンポイント
モザイクは「入れたかどうか」ではなく、「最後まで対象を隠せているか」が重要です。人物が画面に入る瞬間と出る瞬間、振り向く場面、カメラが大きく動く場面は追跡が外れやすいため、コマ送りで確認しましょう。名前を呼ぶ声や背景の会話も忘れずにチェックしてください。
10.コメント欄と公開範囲の設定
育児動画の注意点は、映像の内容だけではありません。誰が視聴できるか、どのようなコメントを受け付けるかも重要です。
子どもの容姿、病気、発達、しつけなどに関する心ないコメントが投稿される可能性があります。保護者への批判であっても、成長後に子ども本人が見れば傷つくことがあるため、必要に応じてコメント欄を無効にしましょう。
コメント欄を無効にする方法もある
視聴者との交流が目的でなければ、コメントを受け付けない設定にする方法があります。
コメントを残す場合も、すべてを無条件に公開する必要はありません。
✓ コメントを無効にする
✓ 不適切な可能性があるコメントを保留する
✓ すべてのコメントを確認してから公開する
✓ 特定の言葉をブロックする
✓ 悪質な利用者を非表示にする
✓ 子どもを傷つけるコメントを削除する
批判的なコメントをすべて受け入れる必要はありません。子どもの容姿を評価する内容、性的な発言、居場所を推測する発言などを見つけた場合は、保存や記録をしたうえで削除・通報を検討しましょう。
「子ども向け」の視聴者設定を正しく選ぶ
YouTubeへ動画を投稿するときは、動画が「子ども向け」かどうかを設定する必要があります。
子どもが映っている動画が、すべて自動的に「子ども向け」になるわけではありません。主な視聴者、動画の内容、使用する言葉、おもちゃや歌などの要素を踏まえて判断します。
例えば、保護者を対象とした育児体験や家族のVlogは、内容によっては一般視聴者向けに該当する場合があります。一方、子どもを主な視聴者として制作した遊び、歌、物語などの動画は、「子ども向け」に該当する可能性があります。
「子ども向け」に設定した動画では、コメントなど一部の機能が利用できなくなります。再生回数やコメント機能を理由に設定を変えるのではなく、実際の視聴者と内容に合わせて正しく選択しましょう。
参考:コンテンツが「子ども向け」かどうかを判断する|YouTube公式ヘルプ
公開・限定公開・非公開を使い分ける
YouTubeでは、動画の公開範囲を選択できます。
✓ 公開:誰でも視聴でき、検索結果やおすすめに表示される可能性がある
✓ 限定公開:リンクを知っている人が視聴できる
✓ 非公開:投稿者と指定した利用者だけが視聴できる
多くの人へ見てもらう必要がない動画は、限定公開や非公開を検討しましょう。
ただし、限定公開はリンクを知っている人が、別の人へURLを共有できます。「家族にしか見られない設定」ではないため、共有する相手にもURLを広めないよう伝える必要があります。
非公開は視聴できる人を指定できますが、共有方法や利用できる機能に制限があります。家族の人数や使用している端末などに合わせて選びましょう。
参考:動画のプライバシー設定を変更する|YouTube公式ヘルプ
公開後も定期的に見直す
公開時には問題がないと判断した動画でも、子どもの成長や家庭環境の変化によって、公開を続けることが適切でなくなる場合があります。
✓ 子どもが公開を嫌がるようになった
✓ 園や学校が特定される情報が増えた
✓ 引っ越しや進学で生活環境が変わった
✓ 不適切なコメントが増えた
✓ 動画が無断転載されている
✓ 保護者間で公開方針が変わった
育児動画は公開したままにせず、定期的に内容と公開範囲を確認しましょう。必要に応じて、公開から限定公開・非公開へ変更したり、動画自体を削除したりすることが大切です。
11.公開せずに家族や友人と動画を共有する方法
育児動画を撮影する目的が、家族の思い出を残すことや、離れて暮らす親族へ成長を伝えることであれば、不特定多数へ一般公開する必要はありません。
共有する相手と目的に合わせて、限定公開、非公開、オンラインストレージなどを使い分けましょう。
YouTubeの限定公開を利用する
限定公開に設定すると、動画は通常の検索結果やチャンネルの動画一覧には表示されず、URLを知っている人が視聴できます。
家族や友人がGoogleアカウントを持っていなくても、リンクから視聴できるため、比較的共有しやすい方法です。
ただし、URLを受け取った人は、そのリンクを別の人へ送ることができます。
✓ 共有相手を必要な人だけにする
✓ SNSや公開グループへURLを貼らない
✓ URLをほかの人へ送らないように伝える
✓ 不要になった動画は非公開または削除する
✓ 公開範囲が変わっていないか定期的に確認する
限定公開は、完全に家族だけへ制限できる方法ではありません。外部へ広まると困る動画には、より公開範囲の狭い方法を選びましょう。
YouTubeの非公開を利用する
非公開に設定した動画は、投稿者自身と、指定した利用者だけが視聴できます。
検索結果や関連動画には表示されないため、限定公開よりも視聴できる人を絞れます。
一方、共有相手のアカウント指定が必要になるなど、家族の利用環境によっては手間がかかる場合があります。
コメントも利用できないため、動画を見ながら家族同士で感想を残したい場合は、別の連絡手段を使用しましょう。
オンラインストレージや写真共有サービスを使う
クラウド上のフォルダやアルバムに動画を保存し、家族や友人だけを招待する方法もあります。
✓ 共有する人を指定できるか
✓ リンクを知っている人全員が見られる設定になっていないか
✓ 閲覧だけか、ダウンロードもできるか
✓ 共有相手がほかの人を招待できるか
✓ 子どもの動画が自動的に公開されないか
✓ サービスの保存容量や利用期限
共有リンクを作成する場合は、リンクを知っている人全員ではなく、指定したアカウントだけが閲覧できる設定を選ぶと安全性を高められます。
サービスによって設定方法が異なるため、共有前に最新の公開範囲を確認しましょう。
家族用のメッセージグループで共有する
家族だけのメッセージグループへ、短い動画を送る方法もあります。
手軽に共有できますが、受け取った動画を端末へ保存したり、別の人へ転送したりできる場合があります。
送信する前に、家族以外へ転送しないことや、SNSへ再投稿しないことを伝えておきましょう。
ほかの子どもが映っている動画は、家族用のグループであっても無断で共有しないようにします。
公開用と家族用の動画を分ける
同じ素材から、公開用と家族用の2種類を作る方法もあります。
公開用の動画では、顔、本名、生活圏、ほかの人の映り込みなどを編集で隠します。家族用の動画は一般公開せず、共有範囲を限定します。
✓ 公開用:個人情報を削除し、短く編集する
✓ 家族用:思い出を残し、限られた相手だけに共有する
✓ 保存用:編集前の元データを安全な場所へ保管する
動画の目的ごとにデータを分けておくと、公開してはいけない映像を誤って投稿するリスクを減らせます。
ファイル名や保存フォルダにも「公開用」「家族用」「非公開」などと記載しておきましょう。
長期間残したい動画は別の場所にも保存する
YouTubeやオンラインストレージだけに保存していると、アカウントへログインできなくなった場合や、サービスの仕様が変わった場合に、動画を見られなくなる可能性があります。
大切な育児動画は、パソコン、外付けストレージ、クラウドなど、複数の場所へ保存しましょう。
公開しなくても、子どもの成長を記録し、家族で見返すという育児動画の価値は変わりません。誰に見てもらいたいのかを考え、必要以上に公開範囲を広げないことが大切です。
12.育児動画の編集を外注するときの確認事項
育児動画の注意点は、編集を外注するときにも確認する必要があります。撮影素材には、子どもの顔、声、本名、生活環境など、多くの個人情報が含まれます。
動画編集を外注すると、完成動画では使用しない場面を含め、編集前の素材を外部の編集者が確認することになります。料金や仕上がりだけでなく、素材の管理方法や削除時期も確認しましょう。
育児動画の編集を外注するメリット
モザイク、音声加工、テロップ、不要な場面のカットなどを編集者へ任せることで、保護者の作業負担を減らせます。
✓ 子どもの顔や背景へモザイクをかけてもらえる
✓ 本名や地名が入った音声を削除できる
✓ 長時間の素材から必要な場面を選んでもらえる
✓ 手ぶれや聞き取りにくい音声を調整できる
✓ 家族用と公開用の動画を作り分けられる
✓ 継続的な育児動画の雰囲気を揃えられる
✓ 撮影や子どもとの時間に集中できる
撮影者自身では気付かなかった名札、看板、郵便物などを、編集者が見つけられることもあります。
ただし、編集者がすべての個人情報を判断できるとは限りません。隠してほしい人物や場所、使用しない場面は、依頼者から具体的に伝える必要があります。
育児動画の編集を外注するデメリット
外注すると、家庭内で撮影した未編集の映像を第三者へ渡すことになります。
✓ 子どもの顔や声を編集者が確認する
✓ 自宅の間取りや生活環境が映っている
✓ 家族の会話や本名が記録されている
✓ 完成動画に使わない場面も共有される
✓ 編集費用や確認の時間が必要になる
✓ 修正の指示がうまく伝わらない場合がある
✓ 納品後も編集会社にデータが残る可能性がある
子どもの裸、着替え、排せつ、嘔吐、診察など、外部へ渡す必要がない場面は、編集を依頼する前に削除しましょう。
素材をまとめてそのまま共有するのではなく、依頼に必要な動画だけを選ぶことが大切です。
隠してほしい情報を一覧で伝える
「個人情報へモザイクをかけてください」という依頼だけでは、編集者によって判断が異なる可能性があります。
次のように、隠す対象と方法を具体的に伝えましょう。
✓ 子どもの本名はすべて効果音で隠す
✓ 他人の顔には強いモザイクをかける
✓ 園や学校の名称は映像と音声の両方を隠す
✓ 自宅周辺の看板や建物を使用しない
✓ 車のナンバープレートを隠す
✓ スマートフォンや書類の画面を隠す
✓ 病名や診断内容を公開しない
✓ 泣いている場面は指定した部分だけ使用する
家族用と公開用の動画を両方依頼する場合は、それぞれに使用できる素材を分けて伝えます。
編集者のデータ管理方法を確認する
依頼前に、動画素材を誰が確認し、どこへ保存するのかを確認しましょう。
✓ 素材の共有に使用するサービス
✓ 動画へアクセスできる担当者
✓ 外部スタッフへ再委託するか
✓ 私物のパソコンやスマートフォンへ保存するか
✓ 生成AIや外部サービスへ素材を送信するか
✓ 納品後に素材をどのくらい保管するか
✓ 不要になったデータをいつ削除するか
✓ 情報漏洩が起きた場合の連絡方法
編集作業の一部を別の編集者へ再委託する場合、最初に依頼した担当者以外も素材を見る可能性があります。再委託の有無と、再委託先にも同じ管理ルールが適用されるかを確認しましょう。
秘密保持契約の締結を検討する
子どもの個人情報や家庭内の映像を扱う場合は、必要に応じて秘密保持契約を締結します。
秘密保持契約では、素材を編集以外の目的で使用しないこと、第三者へ無断で共有しないこと、納品後の保存や削除などを確認できます。
ただし、契約書を作成するだけで情報漏洩を完全に防げるわけではありません。実際の共有方法、担当者、保存先、再委託なども合わせて確認する必要があります。
関連記事:動画編集を外注するときの守秘義務|秘密保持契約(NDA)が重要な理由
完成動画を制作実績として使用させない
動画編集者や制作会社が、完成した動画や画像を制作実績として掲載する場合があります。
育児動画では、子どもの顔や家庭の様子が別のWebサイトやSNSへ掲載される可能性があるため、実績としての使用条件も確認しましょう。
✓ 制作実績として掲載してよいか
✓ 子どもの顔や動画を使用してよいか
✓ 会社名やチャンネル名を公開してよいか
✓ 編集画面や修正前の映像を掲載してよいか
✓ SNSや広告にも使用できる契約になっていないか
制作実績への掲載を認めない場合は、依頼前に明確に伝え、契約書や発注内容へ記載します。
納品後は保護者が最終確認する
編集を外注しても、公開するかどうかを最終的に判断するのは依頼者です。
納品された動画は、子どもの安全やプライバシーを守れているか、最初から最後まで確認しましょう。
✓ モザイクが途中で外れていないか
✓ 本名や地名が音声に残っていないか
✓ 他人の顔や声が入っていないか
✓ 園や学校を特定できる情報がないか
✓ 子どもが公開を嫌がる場面がないか
✓ タイトルやサムネイルに問題がないか
✓ 家族用の映像が誤って使用されていないか
修正が必要な箇所は、「何分何秒の、画面右側に映る名札」など、時間と場所を具体的に伝えると、認識の違いを減らせます。
13.育児動画を家族の思い出として残すメリット
育児動画には、写真だけでは残しにくい子どもの声、話し方、動き、家族との会話を記録できる良さがあります。
安全やプライバシーへの配慮は必要ですが、育児動画を撮影すること自体を避ける必要はありません。
公開することと、家族の記録として残すことを分けて考えましょう。
子どもの成長を映像と音声で残せる
子どもの表情や体格はもちろん、声や話し方、歩き方、好きだった遊びなども少しずつ変化します。
✓ 初めて歩いた日
✓ 初めて言葉を話したとき
✓ 夢中になって遊んでいる姿
✓ 家族と一緒に笑っている時間
✓ 誕生日や入園・入学などの節目
✓ 子どもが作った歌や踊り
✓ 親子で交わした何気ない会話
撮影したときには日常の一場面に見えても、数年後には、その時期の子どもを思い出せる貴重な記録になります。
上手に話せている場面だけでなく、言葉を探しながら話す様子や、一生懸命に何かへ取り組む姿も、その年齢ならではの思い出です。
子どもが大人になってから見返せる
成長した子どもが、結婚するときや、自分が親になったときに育児動画を見返すこともあるでしょう。
自分がどのように育ち、家族からどのように声を掛けられていたかを映像で知ることができます。
子ども本人が見返すことを考えて、次のような場面も残しておくとよいでしょう。
✓ 名前を付けた理由を話す
✓ 誕生日に家族からメッセージを送る
✓ その年に好きだったことを聞く
✓ 将来の夢や興味を話してもらう
✓ 家族で過ごした日の出来事を記録する
✓ 子どもの成長について親が感じたことを話す
YouTube向けの演出を加えなくても、自然な会話や表情が、将来は大切な記録になります。
親や家族の姿と声も残せる
育児動画では子どもを中心に撮影しがちですが、撮影している親や家族の声も記録されています。
親が亡くなった後や、家族が離れて暮らすようになった後に、声や笑い方、話し方が残っている動画は、かけがえのない思い出になる可能性があります。
ときどきはカメラを固定したり、別の家族に撮影してもらったりして、親子が一緒に映る場面も残しておきましょう。
公開しなくても動画の価値は変わらない
再生回数や高評価が少なくても、育児動画の価値が下がるわけではありません。
撮影した動画を家族だけで見たり、成長後の子どもへ渡したりすることも、立派な残し方です。
一般公開に不安がある場合は、次の方法があります。
✓ 家族だけが見られる場所へ保存する
✓ 限定公開や非公開を利用する
✓ 年ごとに短い成長記録へ編集する
✓ 誕生日ごとに家族用の動画を作る
✓ 写真と動画を組み合わせて保存する
✓ 外付けストレージとクラウドの両方へ保管する
「撮影したから公開しなければならない」と考えず、家族にとって最適な残し方を選びましょう。
子どもと一緒に動画を整理する
子どもが成長したら、過去の動画を一緒に見ながら、残したいものと削除したいものを確認できます。
✓ 家族だけで見たい動画
✓ 友達にも見せたい動画
✓ 公開を続けてもよい動画
✓ 顔や名前を隠してほしい動画
✓ 削除してほしい動画
子ども自身に選んでもらうことで、思い出を大切にしながら、本人の気持ちも尊重できます。
かわいい子どもの姿を多くの人に見てもらいたい気持ちと、子どもの安全を守ることは、どちらも大切です。
公開範囲を慎重に選びながら、そのときにしか残せない家族の時間を記録しましょう。
まとめ
育児動画の注意点を確認することは、子どもの安全を守りながら大切な思い出を残すことにつながります。育児動画には、子どもの声、表情、動き、家族との会話など、そのときにしか残せない瞬間を記録できる良さがあります。
子どもが成長して結婚するときや、自分が親になったときに見返せば、家族にとってかけがえのない思い出になるでしょう。親や家族が亡くなった後も、動画に残された声や姿が大切な記録になります。
一方、YouTubeやSNSへ公開した動画は、誰がどのような目的で見るか分かりません。
子どもの安全を守るため、フルネーム、住所、園や学校、よく利用する公園など、生活圏を特定できる情報は公開しないようにしましょう。
✓ 子ども本人の気持ちを確認する
✓ 保護者間で意見が異なる場合は公開を止める
✓ 裸、下着、排せつ、嘔吐、診察などの場面は使用しない
✓ ほかの子どもや保護者を無断で公開しない
✓ 顔だけでなく、名札や音声にも加工を行う
✓ 病気や発達について断定的な説明をしない
✓ コメント欄と公開範囲を適切に設定する
✓ 公開後も定期的に動画を見直す
入浴剤やおもちゃを紹介する動画では、水着を着用し、子どもの全身よりも商品や手元を中心に撮影する方法があります。
病院で予防接種などの様子を撮影したい場合は、撮影と公開の両方について医療機関へ確認し、ほかの患者やスタッフを無断で映さないようにしましょう。
家族や友人との共有が目的であれば、不特定多数への一般公開にこだわる必要はありません。限定公開、非公開、オンラインストレージなどを利用し、必要な人だけが見られる形で残す方法もあります。
動画編集を外注する場合は、完成動画だけでなく、編集前の素材に含まれる子どもの顔、声、家族の会話、生活環境などを外部へ渡すことになります。
編集者のデータ管理方法、再委託、納品後の保存期間、削除方法を確認し、モザイクや音声加工を行う場所も具体的に伝えましょう。
株式会社インテックでは、育児動画をはじめ、YouTube動画やSNS動画の編集に対応しています。
子どもの顔や背景へのモザイク、本名や地名の音声処理、家族用と公開用の動画の作り分けなど、目的や公開範囲に合わせた編集をご相談いただけます。
かわいい子どもの姿を多くの人に見てもらいたいという気持ちを大切にしながら、何よりも子どもの安全と気持ちを最優先にして、育児動画を残しましょう。
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